シンガー系アイドルの特徴と定義|地下アイドルを理解する基本的概念

「シンガー系アイドル」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

ジャンルとしては地下アイドルにかなり近く、出演するライブも被っていることが多いので、明確な分類が難しいのですが、無理矢理に一言で片付けるなら、アイドルっぽいパフォーマンスをしているのが地下アイドル、本格的なパフォーマンスをしているのがシンガー系アイドルです。

「大の大人が地下アイドルの応援に熱を上げるなんて…」と世間からの風当たりが益々きつくなってきている世知辛い世の中ですが、シンガー系アイドルは年齢層も少し高めで、衣装の露出度も比較的少なく、短いスカートでクルクル踊り回って男性の欲望を煽るようなステージ内容ではないため、彼女や奥さんにバレても問題なく堂々と応援できる、というメリットがあります(笑)。

なおかつ、地下アイドルと違って恋愛に関しても大人の考え方なので、むしろ地下アイドルより男女の関係に発展するチャンスが訪れやすかったりします。

真面目に音楽を楽しみたい人とっても、ほんの少し下心がある人にとっても応援の対象としてオススメという受け皿の広さが魅力の、このシンガー系アイドルとはどういう存在なのか、シンガー系アイドルの特徴はどのようなものか、今回は掘り下げて紹介していきたいと思います。

シンガー系アイドルとは

シンガー系アイドルの定義

さて、「シンガー系アイドル」と聞いてまず思い浮かべるのは誰でしょうか?

単純に「扱いとしてはアーティストだけどアイドル並みに可愛い」という意味であれば、水樹奈々やLiSAあたりでしょうか。

アニソンシンガーには美人が多いイメージがあります。少し前なら大塚愛やmiwa、yui、初期の川本真琴なんかもその部類ですね。安室奈美恵さんなども、元々アイドル出身ですが最終的にはトップアーティストとして引退されました。

この記事では便宜上、メジャーデビューせずインディーズとして活動しているシンガー系アイドルのことを「シンガー系アイドル」と呼ぶことにします。

インディーズシーンで頑張っているシンガー系アイドルのなかにも、オリジナル曲を歌う子と、カバー曲のみを専門に歌う子の2種類がいます。弾き語りができる子であれば基本的に自分でオリジナル曲を作れますので、ライブではオリジナル曲中心のセトリ(セットリスト)となります。

オリジナル曲を作るスキルがなく、作曲家に依頼する予算もない子はカバー曲を歌うことになりますが、やはり傾向としてはアニソンやボカロが多いような印象を受けます。

これに関しては、アイドルファンがアイドル曲以外に詳しいジャンルがアニソンやボカロだったりするというのも影響しています。

つまり、アニソンやボカロのレパートリーが多い方がアイドルと共演しやすいからです。

特に筆者が住む関西は首都圏と比べてエンタメ業界のマーケットが狭い分、アイドルとシンガーを明確に分類せず、とりあえず見た目の可愛い女の子を「ガールズポップなんとかコレクション」みたいな括りでひとまとめにしてライブを開催することが多いので、アイドルファンに受け入れられやすい楽曲もレパートリーとして持っておいたほうが「歌える場所」が増えるのです。

平均年齢は全体的にアイドルより若干高く、現在の地下アイドルブームを支えている演者の中心となる年齢層が16~23歳あたりだとすると、そこからプラス5歳ほど加えた感じがシンガー系アイドルの年齢層となります。

LiSAがソロシンガーとしてブレイクしたのが24歳以降と考えればイメージを把握しやすいかもしれません。

シンガー系アイドルになる経緯

地下アイドルを目指す若い子のほとんどは、元々自分自身がアイドルファンであり、憧れの気持ちが膨らんでいった結果としてアイドル業界の門戸を叩くというパターンが典型的です。

彼女達のなかには実際に十代半ばぐらいの時期に有名アイドルのオーディションを受けたことがあったけど不合格だったとか、最終選考まで残ったけど親に反対されて断念した経験を持つ子もいて、ある程度自分の意志で行動できる年齢になってから改めてフリーとしてアイドルライブに出演する、というプロセスを経由する分、オーディション一発で大手事務所に所属できたエリートの子達と比べると、プラス2~3歳ほど平均年齢が高くなります。

シンガー系アイドルのステージはとにかく歌唱力を前面に押し出すパフォーマンススタイルで、アイドルのように衣装が華やかだったりキュートな振り付けを多用するわけではありませんが、地下アイドル系のライブに出演するときは極力アウェー感を払拭するために普段よりは激しく観客を煽ったり、露出度の高い衣装をチョイスする傾向も見受けられます。

これとは逆に、王道路線を突き進んでいた地下アイドルが、グループかソロに転身するタイミングや、年齢的な区切りを理由にシンガー寄りの活動にシフトチェンジしていくケースもあります。

具体例を挙げると、(地下ではないですが)元NMBの山本彩さんはグループ卒業後アーティスト志向の強いスタンスに切り替えてロックフェスなどに出演していますし、「アイドルの領域を超えた歌唱力」に定評があったまねきケチャの藤川千愛さんもソロになってからはギター弾き語りにも挑戦するなどアーティスト的なフィールドに移行しようとしています。

シンガー系アイドルの特徴

根本的にファンが少ない

シンガー系アイドルは男性の視線を惹き付けるような可愛い振り付けがあるわけでもなく、熱唱型の「聴かせる」ヴォーカルでオーディエンスを引っ張っていきますので、玄人好みのパフォーマンススタイルに偏っていきます。

アニソン・J-POPなどジャンル縛りのライブや、シンガーのみが出演するライブではもちろんその趣旨を理解した観客が集まりますので概ね好意的に応援してくれますし、LiSAや水樹奈々あたりの楽曲になると所謂「ヲタ芸」を打つ箇所も多く、ステージと客席が一体となって沸き上がる光景もしばしば見られます。

しかし、10代後半から20歳過ぎぐらいの、キラキラ感と若いエネルギーに溢れる地下アイドルとの共演になると、どうしても分かりやすい華やかさに欠けるため、観客の注目は地下アイドルに集まります。

特に高校生~大学生あたりのアイドルファンで「アイドルと繋がりたい」という直接的な欲求でアイドル現場に足を運ぶ層の多くは自分と同世代のアイドルを狙って近付くため、本格派のシンガー系アイドルを支持する男性は年齢層も高めですし、絶対数も少なくなります。

言い方は少し辛辣ですが、長期間に渡ってインディーズ界隈でくすぶっているシンガー系アイドルは30歳を超えてなおスタンスを変えずに活動し続ける子もざらにいますので、最近の若い女性の価値観が全く理解できない高年齢の男性も「まだ30歳前後の女性であれば会話が噛み合いそう」という理由でファンになるケースは非常に多いです。

ただ、この考え方が、「SSWオジサン」という最凶に厄介な存在を大量発生させることに繋がるわけですが。

MEMO
SSWオジサンに関しては後ほど説明します。

社会常識があり、経済観念や恋愛観においてもリアリストな子が多い

若い男性のほうが好印象を持たれやすい、という話を先ほどしましたが、これはもうシンガー系アイドルに限らず一般社会でも若いほうがいいのは当たり前です。

ですが、30代後半、40代、いや50代以上の男性でも十分シンガー系アイドルと個人的に仲良くなれるチャンスはあります。

10代後半の地下アイドルにとっては、オジサンのファンなど所詮金ヅルとしか思っていません。悲しいかな、彼女達は社会人経験が皆無に等しいので、ファンがどれだけ大変な思いをして稼いだお金を貢いでくれているかというのがあまりよく分かっていない節があります。

これは性格の良し悪しの問題ではありません。社会の仕組みを知らないのです。

イメージだけで考えるなら、若くて何も考えてない地下アイドルであれば金さえ積めばなんとかなるんじゃないかという、これまた下世話な期待を抱きがちですが、彼女達も変なところだけはクレバーで「金くれる人は金くれる人、付き合う彼氏は付き合う彼氏」と明確に区別しているため、いくら大人の男性の経済力を誇示したところで本気で自分に惚れてくれることはほとんどあり得ないでしょう。

むしろ、それなりに落ち着いた年齢のシンガー系アイドルのほうが、お金の価値を理解していますので、応援に注ぎ込んだ予算の分だけ愛情で返してくれる可能性があります。

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もちろんそれが即恋愛に結び付くという絶対的な保証はできませんが。

シンガー系アイドルは学校を卒業して就職し、少し仕事に慣れてきた時期に「やっぱり好きなことやりたい」ということで休日を利用して本格的に活動を始める子も多いので、社会人がおよそどの程度稼げるかを把握しています。

もし、音楽活動を続ける傍ら、大人の女性としてそろそろ恋人の一人でも真剣に探さないといけないと考えているタイミングで、普通に一般企業で働いてる男性がファンとして自分のことを好きになってくれれば、「普通にこの人と付き合ってもいいかも?」と多少なりとも心が揺らぐのが女性心理というものです。

実際、筆者の周辺のシンガー系アイドルのうち何割かは、音楽業界とは無縁の、地味な一般人と付き合っていたりします。皆さんにも十分チャンスはあるでしょう。

地下アイドルより肖像権が緩い

地下アイドルは物販で「チェキ」を売ります。

というより、地下アイドルにとっては、物販の収入源のほとんどがチェキです。

Tシャツやタオルも売りますが、一枚買えば十分です。

でもチェキだけはみんな毎回撮影します。

解散した地下アイドル「少女閣下のインターナショナル」のメンバーだった白川花凛さん(現グラドル・タレント)の有名な言葉に「私たちは一生チェキ屋さんでいるのか」というのがあります。

それだけ、地下アイドルはチェキによる収入が命綱なのです。

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ちなみに大物ミュージシャンがドームでコンサートをしても、チケットの売上のほとんどがドームのレンタル代とスタッフの人件費に消えますので、結局グッズの販売で稼ぐことになります。それが地下アイドルの場合はチェキに特化しているというだけの話ですが

一方、シンガー系アイドルの場合、物販メニューの主力となる商品は「音源」、つまりCDです。特にオリジナル曲を持ってる子は、曲の制作費で既に相当な投資をしてますので、なるべくCDを売って投資の元をとり、その上で活動費に充てなければなりません。

逆に、物販メニューでチェキを採用しているシンガー系アイドルはあまり見かけません。

「チェキとか撮った時点でアイドルだと思われる」のが嫌なのです。

特に周りのシンガーが誰もチェキなんか撮ってないのに自分だけチェキでお金儲けをしていたら「あの子、自分のことをアイドルと勘違いしてるよね」と陰口を叩かれます。

もちろん地下アイドルと共演するライブではその限りではありませんが。

シンガー系アイドルの写真を撮りたいと思ったら、ステージ中に撮影するか、もしくはライブ終了後に直接話し掛けることになるわけですが、これがけっこう、すんなり写真を撮らせてくれます。

もちろん無料です。

地下アイドルでチェキ一枚撮るのに数千円を費やしていた経験をしている人からすれば拍子抜けするかもしれません。

ちょっと下品な表現になりますが、自身を性的に切り売りしてお金を稼ぐのが嫌いな子がシンガー系には多いですし、また地下アイドルみたいに可愛くないからそこまでの価値はないと思ってますので、別に写真ぐらいは…というノリで撮らせてくれるのです。

もちろん、普段OLをしているような子で、諸事情により職場バレすると困るのでNGというケースはありますので、写真をSNSにアップしても大丈夫かなど、撮影前に必ず確認するようにしましょう。

地下アイドルと違ってお金をかけずにツーショットで並んで写真を撮ったりできるので、女性に全く縁のない非モテ男性にはありがたい話なのですが、
これまた、「SSWオジサン」という存在を大量発生させる原因にもなります。

(「SSWオジサン」については、先ほども申し上げましたが、別記事で詳しく解説させていただきます。ご了承ください)。

まとめ

シンガー系アイドルの特徴を説明してきましたが、基本的には地下アイドルとそれほど決定的な差異があるわけではありません。

一般層からすれば、どちらも「インディーズで歌っている人」には変わりありません。

都合のいい時だけ「私はアイドルじゃないんで」とか、また時には「私一応アイドルなんでそういう扱いやめてください」と、自分の立場を巧みに使い分けている子も多いです(笑)。

ただ、応援する側の私達としましては、シンガー系アイドルに関する基本的な知識さえ身につけておけば、なんでもかんでも地下アイドルとひとまとめにしてしまって怒られるようなことは回避できるでしょう。

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