ユニドルとは|アイドル業界の新しいパフォーマンスジャンル・その魅力を徹底解説

女子大生が各チームに分かれてアイドル曲のコピーダンスを披露し、パフォーマンスの素晴らしさを競う大会、それが「UNIDOL」(ユニドル)。

上智大学のアイドルコピーダンスサークル、SPH48(現「SPH mellmuse」)の呼びかけによって関東圏の複数の大学が集まり、2012年に第1回大会が開催され、それ以降年々規模が拡大し、今では北海道から九州まで約70校の大学が全国の頂点を目指してしのぎを削りあう巨大イベントへと成長しました。

ユニドルをきっかけに業界関係者からスカウトされ、地下アイドルに転身するケースも増えてきており、各アイドル運営やオーガナイザーもこのイベントには熱い視線を送っています。

つい2、3年ほど前までは「ユニドルって何?」という一般人がほとんどだったのですが、女性ファッション誌「an・an」2018年1月号の女性アイドルブームに関する特集の中で、ユニドルの存在が取り上げられたことにより、ディープなアイドルファン以外からの認知度も急激に上昇し、女子大生がサークル活動としてスポーツや語学の勉強などと同じく「アイドルコピーダンス」に大学生活を捧げるという選択肢が、決してオタク的な恥ずかしいものではなくなり、市民権が拡大されていきました。

今回の記事では、この「ユニドル」がどのような発展を遂げ、アイドルの一ジャンルとして定着していったのかという歴史的プロセスを軸に、過去大会の激戦の様子や競技ルールの変遷、地下アイドルとの交流、更にはユニドル活動を続ける上での苦労や裏話なども、できる限り紹介していきたいと思っております。

ユニドルとは

名称の由来

過熱化するアイドルブームの影響で、「アイドルに憧れる女子」の存在も目立つようになりました。

大学内でアイドル好きの女子が集まってアイドルコピーダンスサークルを結成し、活動するという動きは以前からありましたが、各大学間でのアイドル文化を通じた交流をより深めるため、アイドルコピーダンスの日本一を決定する正式な大会として設立されたのがUNIDOL(ユニドル)です。

UNIDOLの「UNI」には大学(university)ともう1つ、「UN・IDOL」(アイドルではない)のダブルミーニングがこめられており、あくまでも一般人の女子大生がステージの上で一夜限りのアイドルとして輝く、というのが大会のコンセプト。

表記に関しては英語表記派とカタカナ表記派がいるのですが、今回の記事では以降、カタカナ表記で統一させていただきます。

ですので、ユニドルというのは「大会名」であり、ユニドルに参加しているアイドルが自分自身のことを「ユニドルです」と名乗るのは若干違和感があるのですが、これに関しては、ユニドルが今ほど盛んになる以前から「ユニドル」がジャンルを表す名称であるという認識がアイドルファンの間では定着しておりましたので、この記事でも「ユニドル」と単体で表記する場合は概ねジャンルを指す言葉である思っていただいて大丈夫です。

ユニドルの歴史

冒頭でユニドル第1回大会の開催を呼びかけたのは上智大学のSPH48であると述べましたが、この第1回大会には関東拠点の7チームが参加。

優勝は武蔵大学「LolliPop」、準優勝は法政大学「kimowota☆7」でした。

LolliPop

kimowota☆7

ちなみにユニドル大会の発起チームともいえるSPH48はその後「SPH mellmuse」チーム名を変更。第4回、2014年の夏大会において初優勝を果たしました。

SPH mellmuse

ユニドル大会の特徴として、公式サイト及び公式SNSでは全チームの順位は発表していません。

発表されるのは上位入賞チームの順位のみとなります。

アマチュアアイドルの大会ですので、下位チームへの配慮というのが主な理由だと思われます。

ただ、順位自体は運営から各チームに告知されますし、その情報を公開することも規制されていないため、大会終了後に多くのチームがTwitter等で自分達の順位と、それに対する反省や次回への意気込みなどを発信するのが現在では恒例となっています。

ユニドル関西の盛り上がり

筆者は関西在住ですので、関西拠点ユニドルの歴史に触れておくと、ユニドルで初めて関西予選が行われたのが2014年の夏大会。

会場は大阪・中津「KANDYLION」(キャンディライオン)。

ちなみにキャンディライオンは今でもラブライブ!系のコピユニイベント等がよく開催される、大人数でのダンスに適した箱となっています。

記念すべき最初の関西予選に参加したのは4チームで、優勝は京都女子大学「CottonCandy」。

CottonCandy

全国大会へと駒を進めましたが、残念ながら優勝は逃す結果に。

「CottonCandy」(通称「コッキャン」)はこの後、年またぎの2014-2015冬大会、2015年夏大会でも関西予選優勝。前人未踏の3連覇を達成し、関西ユニドルブームの礎を築きました。

大会を重ねるごとに参加チームは増加し、2019年12月、関西屈指の大規模ライブハウス「BIGCAT」で行われた冬の関西予選には13組がエントリー。

関西予選では、全国大会への出場権が大会ごとに1枠になる場合と2枠になる場合があり、この前の大会である2019年6月の夏大会では1枠のみだったのですが、冬大会で再び出場権が2枠に復活。

実力の拮抗する上位陣が全力でぶつかり合うユニドル史上屈指の名勝負となり、1位の座に輝いたのが京都産業大学「❤︎Milty Doll❤︎」。

夏大会でダークホース的扱いながら2位に食い込んだ勢いに乗って冬大会では遂に関西の頂点に立ちました。

もう1枠を掴み取ったのはこちらも全国決勝大会初出場となる甲南大学「星空パレット」。世代交代の幕開けを予感させる結果となり、今後の関西ユニドル戦線からはますます目が離せません。

ユニドル大会

パフォーマンススタイル面での定義

ユニドルはアイドルコピーダンスであると説明しましたが、更に細かく説明すると、カラオケを歌うのではなく、元の楽曲に合わせてダンスだけを踊るという形式のパフォーマンスが基本となっています。

そのため、いわゆるボカロなどの「踊ってみた」と混同されがちですが、本家のスタイルを完全にコピーするのでハンドマイクも実際に持つ、また大人数で踊ることが多いためフォーメーション構成の技術が重要になってくる、などの点が踊ってみたとは違います。

ユニドルはあえてカテゴライズするなら「コピユニ」に類似したジャンルであると言えるでしょう。

コピユニとは一般的に、アニメ「ラブライブ!」や「マクロスΔ」などの作中に登場するアイドルグループのパフォーマンスを忠実に再現して演じるユニットのことを指します。

元々、セーラームーンやプリキュアなどのコスプレに身を包んでそのアニメの主題歌を歌ったりダンスをする「コスパフォ」というジャンルがあるのですが、ラブライブ!の「μ’s(ミューズ)」であったりマクロスΔの「ワルキューレ」のようにアイドルそのものが登場人物である作品が増えてきた流れもあり、コスパフォからの派生で、アニメに登場するアイドルグループを真似するコピユニ文化が広まりました。

最近ではそこからもう一段階発展し、ももクロや乃木坂、K-POPグループなどのファンがネット上で仲間を募ってコピーダンス活動を行う社会人サークルも広義の意味で「コピユニ」に含まれているようです。

ユニドルの活動と各種コピユニサークルの活動をリンクさせている子も多く、関西ユニドルを例に挙げると、2019年冬の関西予選に出場した「ゆめみざか」のメンバーは京都で坂道系のフリコピグループとして活動している「夢見坂46」の大学生メンバーを中心に編成されています。

公式ルール

ユニドルの大会は2020年で創設8年目を迎えますが、その時のアイドル業界を取り巻く環境に応じ、今でも細かい部分のレギュレーションは変化し続けてます。

ですが大枠の部分ではこの数年間ほぼ固まってきておりますので、それを説明していきましょう。

まず、参加人数ですが、基本的にはチームとしての参加となります。

ここで「ソロでの参加は認められないのか?」という疑問が当然出てくると思いますが、実は過去にソロでユニドル大会のステージに立った女子大生もいます。

具体的には第3回、2013年冬大会で東京理科大学からエントリーした「IDOL’s NOT DEAD.」さん。

あるいは第5回、2014-2015冬大会の関西予選で異彩を放っていた関西外国語大学代表「立木きゃりんちゃん」など(立木きゃりんさんは現在DJ・タレント業などで活躍中)。

また、本大会とは別にスピンオフとして開催される秋のFresh大会では、どのチームも1、2回生を軸にしたチーム編成を採用してくるため、下級生メンバーの少ないチームの場合、1人だけが選抜されてステージ立つこともあります。

ですが、やはり観客投票が順位に影響してくることを考えると、単純に構成人数の多いチームのほうが個々のメンバーについているファンの数を合計できる分、それだけでアドバンテージを獲得しやすいという事情もあり、どのチームもストーブリーグや入学シーズンになると、なるべく新メンバーを増やすことを主眼に置いて活動する傾向にあります。

関西予選で見ると、過去に最少人数で決勝大会に進出したのが、2016年夏大会の近畿大学「まぐどるず」、そして2019年冬大会の「❤︎Milty Doll❤︎」の2組で、どちらも4人編成。

「まぐどるず」は元々近畿大学出身であるつんく♂さんがプロデュースに絡んでいる「近大ガールズ」の一員としても活動しており、各個人のダンススキルが非常に高く無駄にメンバーを増やす必要がなかったということと、「❤︎Milty Doll❤︎」に関してもその前から京産大代表でユニドルに参加していた既存チームを再編成した形のチームなので、ユニドル大会における経験値も最初から高くメンバーの結束もまとまっていたという特殊な経緯があります。

エントリー時の大学名のルール

これもユニドルの特殊性を象徴するルールのひとつなのですが、「必ずしもチーム全員同じ大学である必要はない」という規定があります。

では、どこの大学代表かがどのような基準で決まるかというと、これは「エントリーする際の代表者が在籍している大学」となります。

つまり、代表者だけA大学で、他のメンバー全員がB大学でも、そのチームは「A大学代表」としての看板を背負って戦う事になるわけです。

ユニドルを初期から観戦している人にとっては感慨深い話なのですが、2019年冬の関西予選で僅差の末2位に滑り込んだ甲南大学「星空パレット」は、数年前から神戸国際大学「KIU’s」としてユニドルに挑戦し続けていたものの、上位チームの壁をどうしても崩せず、毎回中途半端な順位に甘んじていました。

2019年の春、ユニドル史上にも「ダンスの天才」として名を残すリーダーの「あおぴー」さんが卒業したため、神戸国際大学在籍のメンバーがいなくなり、甲南大学代表として新体制でユニドルに臨んだ結果、悲願の決勝大会への切符を手にしたのです。

これなどは大学名が変わったことによりメンバーの気分が一新され、良い結果に繋がった典型例ではないでしょうか。

また、2018年夏大会で決勝大会に進んだ同志社大学「やっぱりまかろん。」は、2017年夏大会に同志社大学「i CRUSH」を全国2位へと導いた伝説の名キャプテン「みおみお」さんが各大学でダンススキルの高かったメンバーに声をかけて結成した、有志代表的なチーム。こちらは駅伝で言うところの「学生連合」に近い立場と言っていいでしょう。

あと、同じ大学から複数チームのエントリーも可能となっています。

大会全体の進行

ユニドル公式サイトにも記載されていますが、現在、本大会の開催は夏と冬の年2回。

全国各地で地方予選が行われ、上位1~2組のチームが決勝大会への権利を得ることができます。

関東はチーム数が多いため、予選を約3日間に渡って行い、各予選日の上位2~3組が決勝に進出。

地方組と合わせて12~14組前後のチームが優勝を目指してパフォーマンスで競うわけです。

2014年からは敗者復活戦も導入され、決勝大会の同日昼に敗者復活チームが決定。

この敗者復活戦、もちろん全国どこのチームでもエントリー可能なのですが、遠征費や学業との兼ね合いもあり、わざわざ敗者復活戦のために関東へ乗り込んできた地方組は過去を振り返っても数えるほどしかいません。

印象深いところでは、2016-2017冬の関西予選、優勝を期待されながら「i CRUSH」の圧倒的な強さの前に敗れた同志社女子大学「Pichicart」が、大所帯チームで相当な遠征費がかかるにも関わらず敗者復活戦にエントリーするという気合の強攻策でファンの涙を誘ったのが有名です。

当日の流れ

当日のパフォーマンス時間なのですが、筆者が初めてユニドル大会を観戦した時は各チーム持ち時間10分でした。その後、イベントの進行を円滑にするため、7分間に短縮されるなどの変更を経て、直近の2019年冬大会では持ち時間が8分となりました。

だいたいどのチームも3~4曲程度のセットリストでパフォーマンスが構成され、1曲あたりの時間もフルではなくメドレー形式で繋いでいくという演出が主流となっています。

会場の背後には巨大スクリーンがセットされ、パフォーマンス中に各チームが用意した自己紹介映像などを流すことが認められています。

音源と映像に関しては全て自前で用意することになっていて、ここで「動画・音源編集の得意なメンバーがチーム内にいるかどうか」も、競技の重要なポイントとなってくるわけです。

2019年冬の関西予選では、追手門学院大学「純白のアスター」が曲の途中で意図的に無音部分を挿入し、映像と連動させてドラマ性のあるダンスに仕上げるという素晴らしい演出を見せてくれました。

楽曲のチョイスですが、アイドルコピーダンスの大会ですので何よりもダンスの技術が大きな評価要素となってきます。

なので、スピードと躍動感のあるフォーメーションダンスを武器とするハロプロ系楽曲に人気が集中する傾向がここ数年続いているのですが、去年あたりからキラキラ感重視の王道系アイドル楽曲が再評価されるようになり、「わーすた」や「愛乙女☆DOLL」などに代表される正統派の可愛さを前面に押し出したグループの楽曲を積極的に採用するチームが増えた印象があります。

BISHを始めとする今大人気のWACK系楽曲は、ダンスそのものの難易度よりも感情の移入度やエネルギッシュな表現で勝負するタイプの楽曲という性質を持つため、「WACK系楽曲では審査員の点数を稼げない」ジンクスが囁かれており、どちらかといえばパフォーマンススキルの総合値で若干足りない部分のあるチームが一発逆転を狙うために会場の観客を沸かせにかかる、といった戦略で採用されるパターンが多いようです。

審査と投票

ユニドル大会の審査員は、アイドルを専門分野とする音楽ライターやアイドルにダンスを指導している振付師、現役のアイドルなど業界の著名人数名によって行われます。

審査項目なのですが、これが謎に包まれている部分が多く、公式サイトでも明確には記載されていません。

ユニドル運営のTwitterにも過去に何度か審査項目に関する質問が寄せられているのですが、それに対する回答が、ある時は「ダンス力・表現力・構成力・一体感・魅力度」であったり、またある時は「ダンス・表現力・個性・演出・魅了度」であったりと、毎回微妙に異なっています。

もちろん、時代とともに審査項目というのは変遷していくものだと思いますので、そのことに対して筆者個人としては特に違和感は抱いておりません。

なんとなく推測できることは、「魅力」や「魅了」が衣装の可愛さやメンバーのルックスに関わってくる項目であり、特に女性のルックスに対する評価というものはそれこそ審査員によって好みが分かれるところだと思いますので、そこをあえて曖昧にすることによって、パフォーマンスが圧倒的に優れているチームが、未熟だけどフレッシュな可愛さでアピールするチームに足元をすくわれる可能性も残しているというのが、フィギュアスケートや新体操の芸術点とは違った面白さではないかということです。

次に観客投票ですが、ユニドルの総合順位は審査員評価と観客投票の合計によって決まります。

この審査員評価と観客投票がどのような配分で総合順位に影響しているのかも、現時点では公表されていません。

大会のオープニングで司会者による大会主旨及びルールの説明があるのですが、筆者が一番最近観に行った2019年冬大会では、観客投票1位のチームが100点、2位のチームが95点、3位のチームが90点…以下5点刻みで点数がつけられるという説明でした。

ただ、その前の大会では違うことを言ってたような記憶があるので、これも毎年微調整を重ねてより完璧なシステムを構築しようとする運営側の努力がうかがえます。

現実としては、審査員評価と観客投票は6:4から7:3程度の割合ではないかと予想しています。

ところで、「ユニドルはマイクを持つけど歌わない」とこの記事の前半で述べたのですが、では歌ってしまったらどうなるのでしょうか?

一説には減点になるという噂もあるのですが、実際に大会に参加したユニドルさんや熱心なユニドルファンの話を聞く限り、「減点にはならないけど審査対象にもならない」が正解のようです。

過去の大会では生歌を披露したチームもそれなりに存在したのですが、ダンスの評価がメインである以上、「無駄に」歌うのは体力を消耗するだけであり、今では生歌を挟みこんでくるチームはほとんどいなくなりました。

ユニドルの苦労話

女子大生には厳しいチケットノルマ?!

ユニドルの大会は1人でもエントリーできますが、基本は4~5人以上のチームを組んで参加します。その「表向きの理由」としては、ダイナミックなフォーメーションダンスが可能となりパフォーマンスの幅が広がるから、個々のメンバーにファンがつくので観客投票において有利だから、などが挙げられるのですが、実はもうひとつ、切実な理由があります。それが「チケットノルマ」。

筆者は2016-2017冬の関西大会に出場した「どろっぷす.com」のメンバーの1人を地下アイドルとしてプロデュースしていたことがあるのですが、彼女曰く、その頃でチケットノルマが1チームあたり30枚だったとのこと。イベント規模は年々拡大しているので、今では更にノルマが増えている可能性もあります。

どろっぷす.comは4人編成だったので1人につき約8枚チケットを捌くことができれば赤字は解消できるのですが、これが2人組やソロとなるとかなりノルマクリアが厳しくなると言わざるを得ません。

練習が忙しくアルバイトもそこまで頻繁にできないユニドルにとって、チケットを自腹で買い取るというのは経済的ダメージも大きいでしょう。

女子大生が1人で「アイドルが好きだからユニドルに出よう!」と思い立っても簡単に参加するわけにいかないのは、そのあたりの裏事情もあるのです。

大会以外のライブ出演が制限される?!

キャパ1000人を超える規模のライブハウスでパフォーマンスをするわけですから、いくらレッスンスタジオや大学の体育館などで何ヶ月も練習を積み重ねてきたとはいえ、「一般客の前で披露したことがない」というのははさすがに不安でしかありません。

そのため、年2回の大会が近づいてくると、どのチームも地下アイドルライブなどに出演してステージ慣れしておくという活動方針をとってきます。

ただし!ここが最大の落とし穴なのですが、ユニドルに参加するチームは、ユニドルの主催団体にチーム名を登録した時点で、「営利目的のライブに出演してはいけない」という規制がかかってしまうのです。

なぜこのような規制が存在するのかは今一つ納得のいかない部分もありますが、ユニドルはあくまでも「普段は一般の女子大生」であり、プロのアイドルを目指しているわけではないので、安易に地下アイドルライブに出演してチヤホヤされ、物販で儲けることを覚えてしまうことにより学生の本分である学業に支障が出てはいけないということなのでしょう。

ではユニドルは大会本番以外、人前で練習の成果を試すことはできないのでしょうか?

そんなことはなく、ユニドルでもある条件を守ればアイドルライブに出演できます。

その条件とは、「O.A.(オープニングアクト)」「B.A.(ブレーキングアクト)」の表記を必ずタイムテーブルに入れるというもの。

要するに「ライブの本編ではなく、開演前の前座、もしくは休憩中の時間繋ぎでパフォーマンスを見てもらっている」ことにするのです。

ユニドルの中でも人気のチームとなると下手な地下アイドルと比べて数倍の集客が期待できるため、腕のある地下アイドル系イベンターは、このO.A.とB.A.の時間を上手く活用して、ユニドル大会運営と衝突しないようにスレスレのラインでユニドルを積極的に起用しているようです。

ですが、それでもライブに出演するたびにユニドル大会運営の許可をとることが必要になるらしく、そのように活動を制限される状態を煩わしいと思ったチームは、ユニドルとは最初から関わらず「女子大生アイドル」として独自に活動していくケースもあります。

ユニドルの公式サイトには「女子大生でアイドル活動をしている人間をユニドルとは呼ばない」という趣旨の記述がありますが、ユニドルの大会にエントリーするかどうかで、多少の制約はあるもののユニドルブランドの恩恵を受けられるかどうかをスクリーニングしていると言えるかもしれません。

まとめ

ユニドルが誕生した経緯から大会の歴史、ルールの変遷やパフォーマンスの傾向、ほんのちょっとした裏話まで、ユニドルに関する基本情報を解説してきました。

少子化が叫ばれ、20歳前後の人口が減少する一方で、若くて元気のある女子大生がアイドルの真似をして踊るというカルチャーには高いバリュー(価値)があると個人的にも確信していますので、この記事を通じて皆さんにユニドルの魅力を知ってもらい、ユニドルの裾野が広がり、最終的には国民的なダンス競技として万人から愛されるようになることを強く願っております。