地下アイドルになる方法|求められる能力と知っておくべきこと

いきなり本題ですが、「アイドル」になるためにはどうすればいいのでしょうか。

AKBやハロプロ、ももクロのスターダストなど、大手事務所が定期的に開催しているオーディションに一発で合格すれば話は早いのですが、なかなかそんな甘い世界ではありません。何度も書類審査で落とされた末に、ようやく受かった人もいます。

そうこうしているうちに年齢制限に引っかかるようなり、応募可能なオーディション自体が途端に減ってくるので、そこでほとんどの人は夢を諦め、進学や就職の道を選ぶわけです。

大人になってからブレイクした、遅咲きのイメージが強いPerfumeさんにしても、インディーズデビューは13歳の時ですし、そもそも全員小学生時代から地元・アクターズスクール広島でレッスンを受けています。

そう考えると、仮に日本を代表するようなアイドルを目指すのであれば少なくとも16歳くらいまでには何らかの芸能活動もしくはレッスンを始めておくことが必須条件かもしれません。

では、芸能活動やボイトレ・ダンスレッスンも一切しないままに漫然と10代を過ごし、どこの大手事務所にも応募できなくなってしまった20歳過ぎの子はアイドルになれないのでしょうか?

もしくは、年齢はまだ中学生だけど、地方に住んでいるので関東のメジャーグループに応募できないという人も大勢いるでしょう。

もっと言ってしまえば、大手に入るにはシンプルにビジュアル偏差値が足りない、という場合もあります。

そのような様々な事情により、大手事務所からアイドルデビューしたいという夢が叶わなかった人のための救済措置、それが「地下アイドル」です。

オーディション合格時からネットニュースに載ったり、デビュー後すぐに音楽番組に出たりするような華やかな活躍こそ望めませんが、売れる可能性はゼロではありません。

地道にライブ活動を続けてメジャーに昇り詰めたグループもいます。BiSHなどはその代表例といえます。

この記事では、どのような人間が地下アイドルに向いているのか、最低限必要な条件はあるのか、

更には芸能活動・レッスン未経験の子や年齢が高い子でもオーディションを受けることのできる事務所のリストアップなども含め、「地下アイドルになりたい」女の子側の視点から業界の特徴を紹介していきたいと思います。

地下アイドルとは

地下アイドルになるための方法を考える前に、まず「地下アイドル」の定義を理解しておく必要があります。

地下アイドルとはどういう活動をしていて、メジャーアイドルとどういった違いがあるのかという点に関しては、当サイトの過去記事である「【決定版】地下アイドルとは|初心者入門編」で詳しく解説しております。

下のリンク先に記事がありますので、一度目を通してみていただければと思います。

【決定版】地下アイドルとは|初心者入門編

地下アイドルに求められる能力

ダンス力

カラオケレベルのパフォーマンスでも大丈夫!

地下アイドルは正直、名乗れば誰でもなれます。Twitterで「今日から地下アイドルデビューします!」と呟いて、可愛い自撮りの1枚でもアップすれば、いきなりライブのオファーが来る場合もけっこうあります。

そこから地下アイドル活動がスタートするわけです。

実は、筆者もそのような地下アイドルを自称し始めたばかりの女の子をSNSで発掘し、筆者が定期的に開催している小規模な音楽ライブのオファーをかけることがあります。

その時によく言われるのが「踊れるようになってから出たい」。

出演を断られる理由の大半がこれです。

おそらくAKBやハロプロのように、可愛い衣装で元気に踊りながら歌う自分の姿を完成形として思い描いているのでしょうが、「上手くなってから」「完璧に覚えてから」という悠長な考え方ではいつまで断ってもずるずる時間が経つだけです。

カラオケボックスで棒立ちで歌っているようなレベルでも問題ありませんので、とにかくステージに立って実践を積み重ねていくのが成長への近道。

「なんでもいいから出る」。

この意気込みが地下アイドルになるための第一歩です。

歌唱力

物議を醸すことを覚悟の上で申し上げると、地下アイドルに歌唱力は必要ありません。

根本的に音程が合わないというのはさすがに努力で克服していく余地がありますが、そもそも生歌が全く駄目であったとしても口パクで歌えばいいだけなので、音痴であることを気に病まなくても大丈夫です。

AKBや乃木坂のメンバーの中には、デビュー以来ソロパートが一度も与えられたことのない子だっているはずです。

ですがそんな子でもダンスが抜群に上手ければセンター付近のポジションに抜擢されますし、顔とスタイルさえ良ければ雑誌の巻頭グラビアを飾ることだってできるのです。

大切なのは自分の得手不得手を客観的に見極める自己分析力であり、自分は今どのような能力が他人より優れていて何が弱点かを把握しておけば、売れるために組み立てるべきセルフプランの方向性が自ずと見えてくるでしょう。

ルックス

男性が日常生活で女性に告白された時、特に断る理由のないレベルの外見

地下アイドルとして最低限必要なルックスとはどの程度のものなのでしょうか?

後ほど出てくる「釣りテク」の項目でも述べますが、「男性が日常生活で女性に告白された時、特に断る理由のないレベル」の外見なら、地下アイドルになる条件は余裕でクリアしています。

特にアイドルファンは悲しいかな、モテない人が多いです。

モテない人が女性から告白されたとしたらどうなるでしょうか?よほどのことがない限り喜んで飛びつくはずです。

あと、これはモテない男性が抱きがちな、間違った幻想なのですが、あまり可愛くない女の子の方が、モテない自分と釣り合うと勝手に思い込んでいます。

結果、ちょっと地味目の、おとなしくて自己主張の弱そうなタイプの子が意外と地下のアイドルファンにウケたりするわけです。

逆に、顔がどんなに美人でもオタク層からは敬遠されるタイプの外見があります。

それは「おでこを全部上げている子」。

ヒップホップ系のダンススクールに通っている女子中高生などに多い髪形ですが、オデコを全部上げている子というのは自立心が高く、性格もサッパリしている傾向が強いという印象があります。

オタクは「自分の存在を受け入れてくれて、なおかつ言うことを聞いてくれそうな女子」が好きなので、いかにも性格がキツそうな外見の女性をわざわざ推そうとは思わないのです。

もし地下アイドルを今から目指そうという方で、おでこを全上げしている方がいらっしゃいましたら、今すぐ前髪を作っておくことを推奨します。

釣りテク

ファンを勘違いさせる技術が必要

地下アイドルを応援する層というのは、悲しいかな、「地下アイドルなら繋がれる」と思って応援する人間が9割です。

逆に言うと、付き合える程度のルックスであれば、動機は不純極まりないものの「推してもらえる」対象にはなれます。

肝心なのは、そこでいかにファンを釣るかです。

「釣り」に関してはアイドル業界に詳しくない人でも聞いたことがあるでしょう。

握手会や物販で恋人のような接し方をしてファンを勘違いさせる技術です。

キャバクラに近い営業戦略であり、それがアイドルとファンのトラブルを引き起こす原因にもなっているので賛否両論はあるものの、やはり地下アイドルがメジャーアイドルよりルックスやキラキラ感で劣っている以上、その差をどのような能力でカバーしていくかというとそこはもう「接客」を頑張るしかないとは思います。

顔面偏差値80超えのメジャーアイドルを遠くから見守り続けるより、顔面偏差値55前後だけど自分に好意を抱いてくれるアイドルの方が「ワンチャンいける」と踏んでお金を貢ぐのが、地下ヲタの一般的な生態ですので、そこを利用してギリギリのラインまで色仕掛けで釣っていくしたたかさは必要になってきます。

また、物販等のリアルで接触する場だけではなく、SNSで下着姿や胸の谷間を強調した自撮りをアップするのも釣りテクニックの一種。

メジャーと違いコンプライアンスがそこまで厳しくない地下アイドル業界では、このような際どいやり方でファンを獲得しようとする風潮が特に目立ちます。

ただ、これに関しては、あくまでも「ライブの集客をアップさせるため」の手段として使うなら有効ですが、SNSで性を切り売りしただけでは一円の利益にもなりません。

アイドルの本分であるライブ活動をきちんとこなした上で、たまにちょっと刺激的な投稿でドキッとさせるのがバランス的には理想でしょう。

峰尾こずえさんなどはそのメリハリが抜群です。

地下アイドルになるために知っておくべきこと

売れるのは一握り、失敗したら悲惨

説明するまでもなく、地下アイドルになったから売れるなんていう保証はどこにもありません。

秋葉原に次ぐサブカルチャーの聖地、大阪・日本橋エリアでは毎年400人前後の地下アイドルがデビューしますが、1年後もコンスタントに活動を継続している子は正直10人足らずです。

その残った子に関しても、別にアイドルとしての収入のみで暮らしてはいません。

筆者の知る限り、純粋にライブと物販の売上のみで生活できるだけ稼いでいる関西の地下アイドルは、片手で数えるほどです。

だったら地下アイドルになるメリットなど皆無では?と思われるかもしれませんが、そこで重要なポイントとなるのが「熱狂的なファン」の存在。

メジャーアイドルが300円の配信シングルを50万人にダウンロードしてもらう商売だとしたら、地下アイドルは5人の熱狂的なファンから毎月5万円ずつ貢いでもらうことによって成り立つ商売と言えるでしょう。

熱狂的なファンさえ掴めばこんなに楽な仕事はないのですが、その代わりファンがつかなければ収入もゼロのままです。

数回ライブに出演して、物販に1人のファンも訪れないままひっそりと去っていく子もいるのです。

一握りの地下アイドルがどうやって生計を立てているのか、売れないとどんな悲惨な末路が待ち受けているのか、詳しくは以下のリンク先で解説していますので、ぜひ参考にしてください。

★作成中

★売れない地下アイドルの現実★売れない地下アイドルの現実

フリーと事務所所属の違い

地下アイドルとしてデビューするにあたり、「ライブにどうやって出演するか」は、場合によっては必ず知っておかなければいけません。

なぜ「場合によって」という表現を使ったかというと、事務所に所属したアイドルと、フリーで活動するアイドルではそのへんの事情が全く異なってくるからです。

事務所に所属してアイドル活動を始めるのであれば、ライブの出演交渉・衣装の準備、音源の手配から物販の釣り銭準備に至るまで全て運営スタッフに任せておくだけの話です。

アイドル本人は当日風邪をひかず元気にライブをすることだけに集中すればいいわけです。

無所属フリーでアイドル活動を始めるとなると、なにかと煩雑な作業が発生します。

「歌う時は歌うことに集中したい」なんていうアーティスト気質の人は、やはりどこかの事務所に入って、面倒臭い手続きを全てやってもらった方が無難でしょう。

それでも事務所を辞めてフリーになるアイドルが後を絶たないのは「ライブのギャラや物販売上が100%自分の懐に入る」、これがフリーの面倒臭さを差し引いても余りある利点だからです。

フリーとして具体的に地下アイドルになる方法については、以下の記事を参考にしてください。

フリーの地下アイドルになる手順|音源・物販準備から売り込み方法まで解説

事務所に所属したい場合の事務所の選び方は以下の記事を参考にしてください。

地下アイドル事務所の選び方|特徴と種類・メリットやデメリットを解説

フリーだとユニットを組むことは難しい

「地下アイドルデビューしました!」とSNS上で自称している女の子に声をかけ、ライブに誘うという筆者の経験談を先ほど述べましたが、その際、「ユニット組めますか?」という質問もやたら聞かれます。

大手事務所ならデビュー待ちの研修生を大勢抱えているのでその希望にも応えられそうですが、やはり地下の小規模運営は所属アイドルも数人しかいませんし、すぐに稼いで欲しいという資金繰り的な事情もあり、まずはソロでステージに立ってほしいというのが現状です。

とりあえずソロとして地下アイドルを続けていれば、一緒にコラボしたいと提案してきてくれる地下アイドルが必ず現れますので、それをきっかけにユニットを結成するというのが現実的な方法です。

まずは自分自身の地下アイドルとしての知名度を業界内で高めていきましょう。

事務所からグループを目指すときのメンバー数

筆者個人の願いとしては、天性のステージセンスを秘めた実力派のソロアイドルが地下シーンでもっと活躍して欲しいと思っているのですが、基本的にはソロよりユニットでのデビューを希望する人が圧倒的に多いのが現状です。

ところで、ユニットと一口に言っても、2人組ユニットから30人を超える大所帯ユニットまで、人数によって活動の方向性はそれぞれ異なります。

地下アイドルからスタートし、最終的に全国ネットの音楽テレビで歌う、もしくは紅白に出演するといった下克上を成し遂げるためには、何人組で活動するのが理想なのでしょうか?

「地下アイドルが全国区にのしあがった」実際の成功例として代表的なユニットは今をときめく「BiSH」でしょう。

BiSHは現在6人体制で活動しています。5人だったり7人だった時期もありますが、結果としてこの6人という人数が「楽器を持たないパンクバンド」というコンセプトに最もフィットするパフォーマンススタイルを確立しやすかった、というのが成功の要因のひとつです。

AKBやハロプロのような、次元の違う規模のユニットは参考外とするならば、一般的に地下アイドルとしてある程度の成功を収めやすい人数は、ずばり「4~6人」ではないでしょうか。

ももクロがブレイクしたのも6人体制の時期で、現在は4人体制。このへんがライトなファン層にもリーチしやすいボリュームゾーンだと言えます。

なかでも、「4人」と「3人」との間にはかなり大きな壁があります。3人組で成功したアイドルといえば思いつくのがPurfumeやベビメタですが、どちらも卓越した個人スキルを各メンバーが保有しています。つまり、3人以下になった途端、1人1人に求められる能力のハードルが一気に上がってくるというわけです。

ファンの側から見ても、「可愛いアイドルが複数人数で踊る華やかさ」と「メンバー1人1人に親しみやすさを持つことができる」という2つの条件を同時に満足できるのは、やはり4~6人組くらいのユニットではないでしょうか。

ギャラ

フリーの場合

ギャラの大半は「チケットバック」

地下アイドルのライブには「固定ギャラ」という概念はほぼ存在しないと思ってください。

自分のことを目当てに入場してくれたお客様の数によって、「チケットバック」という形で報酬が支払われます。

ですので、1人もファンを呼べなければ、当然ギャラもゼロです。

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もちろん物販で稼ぐことはできます。

仮に入場料3000円のアイドルライブであれば、集客1人につきバックはだいたい1000円前後というのが現在の相場。

これが趣味や道楽でアイドルイベントを開催している個人イベンターであれば2000円くらいバックが貰えることもあるでしょうし、逆に老舗のライブハウスが主催している保守的なイベントだと、集客5人以下ならバックゼロなんていう厳しい条件のところもあります。

フリーのアイドルは言うまでもなく、このチケットバックが全額自分の懐に入ります。

仲の良い後輩の地下アイドルに物販を手伝わせたりなんかした場合は、その子にいくらかお礼をあげたりもするようです。

事務所系の場合

「現金」ではなく「評価」

事務所所属の子は原則として、ライブチケットの売上が個人の収入に還元されることはありません。

事務所によって方針は異なるものの、チケットの売上は全て事務所が一旦回収することになります。

そもそもフリーの子のように、ライブハウス側との金銭のやり取りにタッチすることが一切ないのですから。

ですがもちろん例外もあります。

あるアイドルユニット内で特定のメンバーのみが突出した人気を誇っていた場合、そのユニットの動員数がメンバー全員の手柄として均等に評価されるというのは少し可哀想な気がしないでしょうか?

そのような問題を解消するため、ライブの入場時、受付でお目当てのアイドルを告げる際、「AというユニットのSちゃんを観に来ました」と推しメンを指名できるようにする制度を採用している運営も時折見かけます。

特に対バン形式ではない、そのユニットだけで主催する単独ライブの時などは、各メンバーについているファンの動員数に応じて、諸々の報酬が発生することもあるようです。

チケットバックとは少し違うのですが、「仮面女子」「スリジエ」でお馴染みのアリスプロジェクトは、自前の劇場で行われる定期公演の入場時に受付でお目当てのメンバーに投票することが可能となっており、より多くのファンを集めたメンバーが研究生から正規メンバーに昇格しやすくなるなど、グループ内での査定に直結するようなシステムが導入されています。

ギャラについての詳細は以下の記事を参照してください。

地下アイドルのギャラと月収|フリーと事務所所属の収入モデルケース

地下アイドルのオーディションの見つけ方

AKBやハロプロなど、大手事務所のアイドルグループのオーディションは、各メディア及び雑誌・ポスター等で大々的に募集をかけているため、情報の入手が簡単。

だからこそ応募してくる人数も桁違いで、分母が大きいだけに逸材を獲得できる確率も高いと言えます。

これが小規模な地下アイドルの運営事務所になってくると、広告費にもお金をかけられないため、公式サイトでひっそりと募集をし続けるか、SNSで募集の告知をするのが精一杯。

結果、アイドル業界に元々詳しいような「女ヲタク」上がりの子か、大手に落ちたので仕方なく片っ端からオーディションを受けてる、というような子が応募者の大半を占めます。

当然ながら質の高い応募者はあまり期待できません。

ですが、だからこそ、ある程度ルックスが整っていて自分の魅力や才能に自信があり、なおかつあえてメジャーではなく地下で活動したいという子にとっては、まさにどこの事務所も欲しがる「売り手市場」となりますので、自分の条件や方向性にあった事務所をじっくりと選べる、有利な状況から出発できるわけです。

まとめ

「地下アイドルになるための方法」を、アイドルになりたい女の子側の視点から解説してきましたが、いかがだったでしょうか。

繰り返しになりますが、地下アイドルは自分で名乗りさえすれば誰でもなれる代わりに、売れなければ世間から嘲笑されて終わりです。何も残りません。

ほんの少しの期間でも「売れない地下アイドルをやっていた」という事すら、社会生活を送る上で隠したい過去になってしまうかもしれません。

それでも、アイドルというのは不特定多数の人々に希望や元気を与える素晴らしい職業であり、保育士や介護士と同じく、世の中に必要な仕事だと筆者は思っています。

地下アイドルを長く続けられるかどうかは、最初に出会った事務所や最初に出たライブの印象による影響が非常に大きく、筆者の周囲にも、最初に入った事務所でセクハラを受けたからそれ以降アイドル業界が心底嫌になったという人もいます。

夢への第一歩でつまずいて欲しくありませんので、ぜひとも今回の記事を読んで、アイドルになるための準備をしっかりして欲しいと願っています。